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天理教の『をびや許し』とは?安産を願う神のご守護

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天理教の「をびや許し」とは?命の尊さを実感する安産祈願

安産祈願で神社に行かれる方も多いかもしれません。天理教では、親神様(天理王命)が妊娠中から出産、さらに産後の母子の健康に至るまで守護を授けてくださる神様として知られています。

その親神様のお働きの一つが「をびや許し」です。「をびや許し」は、安産を願うだけでなく、産後の肥立ちも良いとされ、多くの妊婦や家族にとって安心感を与えるお働きです。親神様への感謝と信頼のもと、新しい命を迎える準備を進めることができます。

以下では、「おびや許し」の手続き、心得、起源や背景を詳しく掘り下げます。


1. 「をびや許し」の手続きと心得

手続きの詳細

「をびや許し」を受けるためには、以下の手順を踏む必要があります。

  1. 願書の準備
    所属教会または最寄りの教会に連絡し、「をびや許し願書」を取り寄せます。
    教会が近くにない場合、天理教の地域拠点を通じて取り次ぐことも可能です。
  2. 願書の記入と提出
    妊娠の状況や祈願内容を記入した願書を教会本部に提出します。
    この際、教会長の署名・捺印を受ける必要があります。
    申請は妊娠6カ月以降であれば、妊婦本人だけでなく夫や両親が代理で行うことも可能です。
  3. 受付場所と時間
    • 平日:教祖殿御守所
    • 土日祝日:第二御用場
    • 受付時間:朝づとめ後~夕づとめ1時間前まで
  4. 御供の受領
    手続きが完了すると、以下の3種類の「をびや御供」が授与されます。
    • 身持ちなりの御供:妊娠中に母子の健康と胎児の成長を祈る。
    • 早めの御供:出産直前に安産を祈る。
    • 治め、清めの御供:出産後の感謝と母体の回復を祈る。

心得と親神様への信頼

おやさま(教祖・中山みき)は、「をびや許し」を受ける際、次のように教えられました。

「をびや一切常の通り、腹帯いらず、毒忌いらず、もたれ物いらず、75日の身のけがれも無し。」

この教えが示すのは、親神様への全面的な信頼を持つことの重要性です。
日常生活を平穏に送り、迷信や習わしに惑わされることなく、親神様に心を委ねることで安産の守護を受けられるとされています。


2. 「をびや許し」の起源と背景

おやさまが始めた「をびや許し」

「をびや許し」は、1854年(嘉永7年)、天理教の教祖であるおやさまが三女・おはるの出産に際して行ったのが起源です。

おやさまはおはるのお腹に三度息を吹きかけ、三度撫でることで安産を祈りました。
その結果、おはるは楽々と出産を果たし、この出来事が「おびや許し」の基盤となりました。
この行いを通じて、多くの妊婦が救われたといいます。

当時の出産事情

江戸時代の日本では、出産は命がけの出来事でした。

  • 高い死亡率:母親の死亡率は20%以上、幼児死亡率は5歳までで20~25%。
  • 衛生環境の悪さ:感染症や出血が原因で多くの女性が命を落としました。
  • 不安定な医療体制:現代のような産科医療は未発達で、地域や家族の知識と経験に頼るほかなかった。

こうした中で、「をびや許し」は母子の無事を祈る大きな希望となり、信仰の実践として受け継がれることになりました。


3. 深掘り:疑い心が生む試練と信仰の力

疑い心が引き起こした試練

「をびや許し」を受けながらも、心に迷いを持つことで本来の守護を受けられなかった事例があります。

ある妊婦・ゆきさんは、「をびや許し」を受けたにもかかわらず、不安から「毒忌み」や「もたれ物」に頼ってしまいました。
その結果、産後熱に苦しみ、床に伏してしまったのです。

おやさまから「疑い心があったからや」と諭されたゆきさんは深く反省し、次の妊娠時にはおやさまの教えに従いました。
その結果、2人目の出産は非常に軽く、産後の肥立ちも順調でした。


4. 「をびや許し」の深い意義

「をびや許し」は、妊婦と家族にとって精神的な支えとなるだけでなく、命の尊さや感謝の気持ちを改めて実感する大切な機会です。
不安や迷いを捨て、穏やかな心で日常を過ごし、出産に臨む準備が整います。

その意義は信仰を持つかどうかにかかわらず広く受け入れられるもので、妊婦や家族が安心して新しい命を迎えるための大きな助けとなります。

「をびや許し」を通じて、出産というかけがえのない瞬間をより豊かに、安心して迎えられるよう親神様のご守護が宿っています。


まとめ:命の尊さを感じる「をびや許し」

「をびや許し」は、親神様の深い愛情とご守護をありがたくいただき、感謝の心を持ちながら、妊婦と家族が安心して出産に臨むためのお働きです。親神様の力が働くことで、安産だけでなく、産後も健やかに過ごせるというご守護をいただけます。

妊娠・出産は、誰にとっても特別な時間です。「をびや許し」によって、不安や迷いを取り除き、親神様のご守護を信じることで心を穏やかに保ちながら、新しい命を迎える準備を整えることができます。

このお働きは、妊婦本人だけでなく家族全体に安心感をもたらし、命の尊さや感謝の気持ちを改めて実感する機会となります。新しい命を迎える家庭全体に、親神様の愛情と守護が宿ります。

「をびや許し」を通じて、妊婦と家族が安心感を持ちながら出産に臨み、親神様の力を感じつつ、命の尊さを改めて実感し、日々の生活に感謝と喜びを深めることができるでしょう。